地球盗難 海野十三

  • 2011.12.01 Thursday
  • 01:25


今日は海野十三のSF小説『地球盗難』を紹介します。
明かりの本はなにか物足りないと思ったら、娯楽小説を掲載するのを忘れていました。
どうも名作を探さねばということばかり考えていてすっかり忘れていました。


これは昭和11年に書かれたSFです。海野十三は、氷河期や火山のことを何度も書いています。この地球盗難という小説は、科学小説と言うよりも、奇想や娯楽というのが前面に出てきています。


古いSFと言えば、ヴェルヌが有名で、1865年になんと100年後の1969年のアポロ11号月着陸を予想できていた、というSF小説を書きました。100年後にだいたいこうなってるはず、ということをかなりリアルに想像できていた。今、ヴェルヌのように100年後の科学をかなりリアルに想像できる人って誰でしょうか。


海野十三は早稲田大学で電気通信を学び、逓信省電気試験所に勤めながら小説を書いてデビューした作家です。電気に関する本も出していたりする、日本科学小説の始祖の一人と言われています。




http://akarinohon.com/center/chikyutonan.html (約100頁 / ロード時間約30秒)



モルグ街の殺人事件 エドガー・アラン・ポー

  • 2011.06.23 Thursday
  • 21:24


今日はエドガー・アラン・ポーの【モルグ街の殺人事件】を公開します。
フランスはパリ、モルグ街で起きた殺人事件を解き明かす名探偵デュパンが活躍する推理小説です。モルグ街というのは架空の街なんですが。
これはなにかの危機を乗り越えるための物語だと思うんです。




ご存じの方も多いとは思いますが、これはいわゆる“世界初”の探偵小説なんです。
日本で言えば“世界初”の恋愛長編小説【源氏物語】のように、過去に例がなかったものを作りだしたもので、ポーはいわゆる創始者・開拓者という存在なんです。アニメで言えばウォルト・ディズニーで、パーソナルコンピューターで言えばスティーブ・ジョブズのように、それまで存在していなかった分野をはじめから作りあげた人です。




それで、何もないところからなんらかの分野を新たに作りあげるというのはどういう用意周到さが必要なのか、というのがこの小説を読むとかなり明確になるんじゃないかと思います。探偵小説という分野が無い時代に、それを創った。探偵の犯人当て物語というのは現代ではアニメとかで普通に存在していてもう魅力が薄れてしまった分野になっているのですが、それが無い時代に、探偵と謎と意外な真相という設定を生み出すには、そうとうの力がいることが判ると思います。ポーはこの小説によって、従来と違う世界を打ち立てた。あり得ないことはないのに、現実化することは不可能な事件のことを描いてみせた。まったくの混沌の状況から、落ち着いた日常へと向かう道のりを描いて見せた。それまではざわめきが周囲を包み隠していたのに、別の世界観を提示することによって、世界のとらえ方が更新される。




何かが明らかに更新される瞬間ってあると思うんです。
金のかんむりを壊さずに、中身が本物の金であるか、それとも金以外であるのかを調べなさい、と王様に言われて、アルキメデスは考える。重さは量れるけど、体積は複雑すぎてはかれない。複雑なものをどうやって理解すればいいのか? 考えても判らないので風呂に入る。風呂にはいると水がザバーッとあふれる。
あふれだした水滴は、なんの水だ? と思う。
「ユリイカ!(わかった)」
と叫んで世界が更新される。




ある思想家が述べていたのですが、文学や詩の言葉というものは、当人や人々を書いた内容へと導いてゆくものなので、一度書いたものを丁寧に書き直し、自身らの未来をより良い方向へと捉え直してみることが大切であるのだそうです。そういうときに、名著や古典というものがほんとうに役立ってくるんじゃないか、と考えています。





こちらのリンクから全文お読みいただけます。
http://akarinohon.com/basic/morgue.html (約110頁 / ロード時間約30秒)

ジョナサン・スイフト ガリバー旅行記

  • 2011.05.20 Friday
  • 16:21
 今日はジョナサン・スイフトの《ガリバー旅行記》を紹介します。
 ジョナサン・スイフトはイングランド系アイルランド人の風刺作家です。
 ついこの間、アメリカでもこの物語が現代的な映画として新しく作られていました。




 いろんな時代、いろんな世界で紹介されるガリバー旅行記です。この翻訳者の原民喜さんは、戦後の広島で子供たちのためにこれを翻訳しました。平明で読みやすい文章で書かれていますが、やっぱり文章のはしばしから情熱を感じます。




 子どもの世界に夢を託す物語と言えば、ぼくはやっぱりマーク・トゥエインの《ハックルベリフィンの冒険》を思い浮かべます。

 教育ならぬ狂育によってハックルベリフィンをいじめようとするミスワトソンに、いい所(天国)の話しと地獄(悪い所)の話しを聞かされて「悪い所に行ってみてえなあ」というハックルベリフィン。それで友人のトムが迎えに来て、悪さごっこをしはじめます。強盗団を結成し、5人くらいで盛り上がる。そこからハックは、黒人の逃亡者ジムと2人で大冒険に出かけるわけです。そういう子どもの神話的な感覚が《ガリバー旅行記》にもたっぷりと詰め込まれています。






http://akarinohon.com/basic/gulliver_ryokoki.html
ブラウザ上で全文お読みいただけます。総ページ数、約260枚。


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