方丈記 鴨長明

  • 2011.05.28 Saturday
  • 13:42
今日は鴨長明の方丈記を紹介します。
まずは現代語から読んだほうが内容がよく判ると思うので、方丈記の現代語訳を掲載しているサイトを紹介します。

鴨長明 方丈記 現代語訳




鴨長明がどういう人だったかというと、ダンテと同じく政争に敗れ、というか出世に伴う政治的な対立を避けてゆく過程で古典や文学に目覚めていった人なわけです。僕が古典に目覚めたのは非常に恥ずかしいんですが、かなり遅いです。二十代の頃はさっぱり判りませんでした。仏教美術や古寺などには興味津々だったんですが。




話が逸れますが平安時代の古寺は、現代の建築技術ではぜったいに真似できないほど高度な技術で建てられていて、そういうのはもう見ているだけで楽しいわけです。しかしいかんせん基本的な教養が無いので、僕は古典が長らく読めませんでした。古典に挑戦してもすぐに負け戦してすごすごと帰ってくる感じです。




僕が古典に目覚めたのは、影ながら私淑(ししゅく)している知識人の方が

「独学したいんだったら、古典を読みなさい。新しいものはすぐにすたれて役に立たなくなります。古典は滋味にあふれていますよ」

とすてきな口調でおっしゃっていたので、『監獄の誕生』という哲学書を投げ棄てて、とつぜん古典を読み始めた、という経緯だったんです。現代では誰でも古典が読めるように、横に現代語訳が書いてある良書がたくさん出版されているわけですから、教養が無くても読めますよ。非常にミーハーと言いますか、僕はそういう経緯で古典を読み始めました。




方丈記を紹介しておきながらこう言うのもなんですが、古典といえばやはり万葉集がいちばんだと思います。良寛というすてきな禅僧のかたが「万葉集を読みなさい」と言っているんですが、やっぱり古い時代の自然観というのが万葉集に込められていて、日本の古典そのものだと思います。こんど紹介してみます。他にも小倉百人一首であるとか、素晴らしい古典がたくさんあると思いますが、僕は『老子』って何度読んでも新鮮だと思います。




一言だけ、方丈記について記しておきます。方丈記は地震や津波や火事や災難に弱い日本のことを愛情いっぱいに記している書物だ、と思います。たとえばシェークスピアやダンテと並び称されることの多いゲーテも、大地震をきっかけとして、その地震についてをずっと考えながら創作を行ってきた人なんです。時代を超える書物を書く方は、ずっと昔にあった苦悩を忘れずに覚えている人のように思います。苦悩を忘れず、それを和らげるように書き記した人、というのがゲーテであり鴨長明なんです。






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