三四郎 夏目漱石

  • 2011.07.27 Wednesday
  • 13:00


今日は夏目漱石の【三四郎】を紹介します。
夏目漱石の代表作といわれる長編小説です。
海外で言えば、ゲーテの「若きウェルテルの悩み」のように、若者の悩みそのものを描き出そうとした歴史的名作です。地に足のつかない青年が、ついに地面をよろよろと歩く、というような物語です。





http://akarinohon.com/basic/sanshiro.html (ページ数 約600枚)

太宰治 走れメロス

  • 2011.07.17 Sunday
  • 01:21



今日は太宰治の走れメロスを紹介します。
50ページほどの小説ですのでぜひお読みください。




僕はずいぶん昔、ある文学少女と仲良くなって、趣味の話をすると「純文学を知らないなんて幼稚」というニュアンスで笑われてしまい、じゃあ読んでみると言ってなにがお薦めか聞いてみたら「太宰治」が良いよと言うので太宰治を読むことにしたんです。たしか「太宰治の《斜陽》を読んでみたら」と言われたような気がします。それで女性に大人気の作家、太宰治を読んでみるのですが、いかんせん教養のない僕にはなんだか純文学者から「これからは女の時代だ。男はもう用済み。男はもう終わってる」と言われているようにしか思えずショボンとしただけでした。それでそういう感想をそのまま言ったら、また鼻で笑われた、という記憶だけが残っています。その後文学少女にふられて、ますます太宰治がきらいになったのでした。




この小説は、陰のあるイケメン男子というかんじの太宰治にしては、情熱的で泥臭い小説で、すがすがしい気持ちにさせてくれる物語です。「なにがあっても親友を裏切らない!」という話です。理想がなんだかどこに行っちゃったのかわからなくなった時にはおすすめの物語だと思います。





http://akarinohon.com/basic/hashire_merosu.html

クリスマス・カロル チャールズ・ディケンズ

  • 2011.06.25 Saturday
  • 21:01


今日はチャールズ・ディケンズの《クリスマス・カロル》を紹介します。
夏なのですが、クリスマスの物語を公開してみます。
これは強欲非道な商売を続けてきた男の悔悛を描いた物語です。




ディケンズの《クリスマス・カロル》は
amazonや本屋さんで売っていますから、興味のある方はぜひ文庫版でお読みください。
この本を買って持ち歩く。カバンの中からディケンズの本を取りだして電車の中や空き時間に読めると言うことは、これ以上ない幸運ではないかと思うんです。


本を無料で公開しておきながらこう言うのもなんですが、自分のお金で買った本は、その人の血となり肉となります。




ディケンズは苦しんでいる人の視点に立って物語を作る作家です。おもに貧困におちいっている人を描き出しているのですが、現代の日本で言えば金があるがゆえに心の貧困におちいっている人にとっても、ディケンズの小説は、極めて大きな価値をもたらすはずだと思います。明かりの本でちょっと《クリスマスカロル》を読んでみて、よしディケンズを買おうと決意したのなら、ぜひamazonか本屋さんで買ってください。






http://akarinohon.com/basic/christmas_carol.html (総ページ数 約250枚)

檸檬 梶井基次郎

  • 2011.06.18 Saturday
  • 21:13


今日は梶井基次郎の檸檬を紹介します。
この本は単に僕が好きな本です。ただただ好きなので公開してみます。




学生時代にこれをけっこう何度も読みました。
檸檬(れもん)を手にして、こいつさえあれば、気難しげなほにゃららなんか木っ端微塵だ、と空想する。檸檬のあの色が、世界をなぜか救済する。美が世界を救済する、と述べたのはドストエフスキーですが、当時の僕にとっての美は、梶井基次郎の檸檬の中にありました。




美が世界を救済する、というドストエフスキーの言葉を信じるとするのなら、皆さんにとっての美とはいったいなんでしょうか。人によってまったく異なるはずだと思います。タヌキの置物のあの白いきんたま袋が美しい、という人もいるんじゃないかと思います。





http://akarinohon.com/basic/lemon.html

いのちの初夜 北條民雄

  • 2011.06.14 Tuesday
  • 15:28


今日は北條民雄の【いのちの初夜】を紹介します。

この物語は、当時不治の病だった癩病(現代では治る病です)にかかった作者が、その病について書いている物語です。ですから、例えば長生きした方が多い病とはまったく異なる状況を描いた物語です。北条民雄は、本当にあった話として、どうしても助からないという状態において、いやそれでもやっぱり何かが助かるんだ、誰もが助かるよすががあるんだ、ということを一つ、しっかりと表現しています。

夏目漱石 坊っちゃん

  • 2011.06.10 Friday
  • 17:10



今日は夏目漱石の《坊っちゃん》を紹介します。



僕はなんでもかんでも世間と反対のことをしないと気が済まないたちなので、日本の名作と呼ばれるものはとにかく読まないでおこう、と思っていて子どもの頃は哲学書とかアウトロー小説とかを読みふけっていました。ウィトゲンシュタインの論理哲学論考における「論理は語りえない。それは示されるのみである」とか「論理はアプリオリである」とはいったいなんぞや、というようなことに興味津々で、いわゆる伝統的な文学にはまったく目がゆきませんでした。似たような理由で、夏目漱石の小説、読み終えたこと無いよ、という人けっこう居ると思うんです。




夏目漱石の《坊っちゃん》というと、即座に松山での正岡子規との交流を思い浮かべます。漱石は横の繋がり(同世代の絆)に希望を持っていて、縦の繋がり(親子関係)が壊れていることを常に意識していたように感じます。漱石は両親との折り合いが非常に悪く、たとえば《道草》という小説ではまるで自伝のような書き方でこんなことを書いて居るんです。

実家の父に取っての健三は、小さな一個の邪魔物であった。何しにこんな出来損いが舞い込んで来たかという顔付をした父は、殆んど子としての待遇を彼に与えなかった。

健三というのが漱石のように表現されているわけです。
漱石の父・直克は江戸時代末期の旧秩序型の権力者です。
かたや夏目漱石は新しい文化に希望を抱いて英語に興味を持ち、世界を視野に入れてイギリス文学や漢文学のことを考えていた。
父と子で、まったくの別ものなんです。




漱石は生まれてすぐに四谷の古道具屋に里子に出され、予防接種の種痘を受け、それが原因で天然痘(疱瘡)にかかって、かゆいかゆいと全身を掻きむしって煩悶した。当時は天然痘が世界中で問題となっていて、予防接種の種痘がさかんに開発されていた。当時それは大問題だったわけです。その頃に出来たあばたは大人になっても消えず、漱石はそのきずあとが不愉快でたまらなかった。写真を撮る時はそれを修正させたりしたそうです。




それで漱石は親たちの作りあげている社会に強い不信感を感じつづけていた。そういった不信感というものがあるからこそ、新しい世代への強い信頼と絆が生じるわけです。例えばカナダ人音楽家のグールドは漱石の草枕を絶賛していて「この世には聖書と草枕さえあれば良い」とさえ言わしめているわけです。そういった漱石の横の繋がりに於ける強さというものは、多くの同世代に今も共感を与え続けています。




よく小学校で推薦図書としてこの本があげられています。それでついうっかり、これは小学生の読みものだと思い込んでしまうかもしれません。けどこの文章って中高生くらいの教養がないと読めない気はします。




漱石は親友の正岡子規に導かれるようにして小説家となりました。
たとえば漱石がこの《ぼっちゃん》を書き記した年齢になってからこれを読んでみると、自分の境遇と照らしあわせて、もっとずっと味わい深く読めると思います。あるいは夏目漱石が正岡子規との思い出をどのように大切にしていたのかを想像しながら読むと、まるで異なる小説として読めるのではないでしょうか。






http://akarinohon.com/basic/bocchan.html
総ページ数 約300枚


夏目漱石 草枕

  • 2011.05.11 Wednesday
  • 00:03


夏目漱石の草枕を公開しました。
ブラウザ上で全文お読みいただけます。
ぼくは、グレン・グールドというピアニストが好きです。今もitunesで聴いてる最中です。
知らない方は、こちらで試聴できます。ちょっと聴いてみてください。


グールドは、けっこう奇行の多い天才肌のピアニストだったようで、ピアニストの収入源というか義務みたいなもんであるコンサートは「きらい」ということでやめてしまうし、それでいて音楽以外の活動は積極的にやるし、ふつうのバッハとはぜんぜん違うバッハを演奏するし、演奏中に鼻歌を歌うし、当時のクラシック界にしては非常に珍しく電子音楽とかに興味があり、テープレコーダーのテープを切り貼りして繋ぎ合わせて、世界初?のテクノ方式のピアノ録音を執り行いました。


そのグールドが愛読したのが「聖書」と夏目漱石の「草枕」のたった2冊だったそうです。夏目漱石、すごいですねえ。50年後のカナダ人に愛読されるとはさすがに想像していなかったと思います。グールドにとってはこの「草枕」が世界でいちばんの小説だったわけです。いったい誰が英語に翻訳したんでしょうか。


夏目漱石は宮沢 賢治などとくらべると都会的な人だと思いますが、この小説は風景描写が美しいです。


300ページの長編です。けっこう長い小説なので、一気読みはできないと思います。じっくり読んだら良いんじゃないですか。






ダンテ神曲三部作

  • 2011.05.02 Monday
  • 22:05
ダンテ神曲三部作を準備いたしました。
ブラウザ上で三部作の全文をお読みいただけます。
僕は十年以上前の大学一年生の頃、ちょうど今くらいの時期に、ダンテのことを知りました。


翻訳者の山川丙三郎という人は、戦前の大正三年(一九一四年)から十年ほどの歳月をかけてこのダンテの神曲《地獄》《浄火》《天堂》の翻訳を完成し、広く一般に発表しました。そうして山川丙三郎は新しい時代を見据えた翻訳を志し、ダンテ神曲をいったん封印しました。しかし岩波の編集者がこのすばらしい翻訳に感銘を受け、戦後灰燼に帰した文化を復興するためにと、この山川丙三郎が翻訳した本を、当時のままの文語体で復刊しようと奔走し、今もなおこの本が読み継がれているというわけです。


僕はどちらかというと難しい内容を判りやすく表現した物語が好きで、大長編文学や大の字がつくような文学に疎いので、当時これをすべて読みきれませんでした。数多くの文化人が、この山川丙三郎翻訳の美文について絶賛しているわけですが、いかんせん教養のない僕には敷居が高すぎ、難しすぎました。それで歳をとってから読んでみたのですが、これはもう登山というかエベレストみたいなもんだと思います。シェルパが居なければ読めないですよ、これは。一人で挑戦したら間違いなく遭難します。


ブラウザで読むのはちょっと無理がありすぎると思いますが。右クリックボタンを押すと、しおりをはさめますよ。公共図書館に行けば手にとりやすい文庫版もあります。


ダンテは文学者として歴史に名を残しましたが、じつは当時、政争に敗れてひじょうに辛い島流しをされている最中に、この本を書いたのです。法然も島流し。親鸞も島流し。人々の心に訴えかける人はたいてい、お上に逆らって島流しです。


この本は、主人公ダンテが師とともに地獄へ向かう物語からはじまり、地獄の底の底へ行き着いたあとに魔王の背をよじ登り、位相が逆転したとたんに地上へ帰る《地獄》と、第二部《浄火》、第三部《天堂》の三作品により構成されています。
ちなみに僕はこのブラウザ版ダンテ神曲を、まだ地獄の中盤くらいまでしか読み進められていません。このブラウザ版では、一作読み終えると、次の浄火を読めるようになり、三冊すべてを読み終えると、コンプリート画面が表示されます。


僕がおすすめする読み方は、まず先に、図書館でダンテ関連本を読んでみて、解説書や評論文や、あるいはマンガやエッセーを通して、ダンテがいったいこの本でなにを言いたかったのか、どんな気持ちで書いていたのかを知ってから読み始めることをおすすめします。なんの前準備もなくこれを読み始めると、脳が拒絶します。


そうして何冊かのダンテ神曲本を読み比べてみると、たしかにこの山川丙三郎の翻訳が、じつに丁寧で美しく編み込まれていることがよく判ると思います。





宮沢賢治 銀河鉄道の夜

  • 2011.04.12 Tuesday
  • 00:41
 宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』を、ブラウザ上で全文お読みいただけます。



芥川龍之介 トロッコ

  • 2011.04.06 Wednesday
  • 23:21
 芥川龍之介 トロッコ

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